バイトで出会った摩訶不思議な人たち
デモンストレーターは、ほんとうに色んな世代・性別関係なく対応しなければなりません。
大体、普通の人は食べて、買うか買わないか決めるってパターンなんですが、たまーにスゲェ…って人にも出会います。
1人目は「夢見がちな壊れた不思議の国のババアアリス」。
白髪の髪を三つ編みにし、汚れきったクマさんのぬいぐるみを抱き、白いはずのエプロンも、真っ黒に汚れ、「奉公に出されたままて忘れ去られて50年経ってしまった」といういでたちは、ただユラユラ~っと近づいてくるだけでこちらが蛇に睨まれた蛙のようになってしまう雰囲気をかもし出しているのでした。
二人目は、話たがり屋の男。(むしろ寂しがり屋というのか?)関根さんなら、チューブと光GENJIが常にカーステレオに入ってます、と表現しそうな風貌の男。
そんなに話したいことがあるなら噺家にでもなれや!と思いましたが、喋る割には話がつまらない。しまいにはイライラして、その話を聞き流していました。いいよね。こっちも仕事だもんね。
三人目はオッサンなんですが、これは私が揚げ物のお惣菜屋でデモンストレーターをやっていたとき、目の前を何度も何度も行き来するんで、何かな~…と思っていました。
ジリジリと近づいてきたと思うやいなや、私の持っていた試食のコロッケに食いついたではないですか。
これじゃまるで恋人同士があ~んと口を開けて、食べさせてあげる、みたいなやりとりじゃないですか。いや、そんなものではなく、撒き餌に食いついた魚じゃないですか。
しかし私は一瞬のことで、ただ驚いてその場に立ち尽くすのみ。
そしたらそのおっさんは「あ、握手してくださぁ~い!」
と手を出してきました。
「…は…?こ、これはドッキリ?」
と思いましたが、とっさのことで断ることもできず、私は気が付いたら握手をしていました。
そしたらオッサンは「じゃ、頑張ってくださいねぇ~!」と言い残し、去っていきました。
秋葉原とかでサイン会とかやるアイドルって、たぶんもっとビックリな目に遭ってると思います。
なんだったんだ。
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